パブリックヒストリーについてのメモ①
IFPH に参加したさい記したことを材料に、パブリックヒストリーにつてのメモを書こうと思いネットを検索していたら、 weblio がすでにその定義を定めていることを知りました。その内容は、The broad range of activities undertaken by people with some training in the discipline of history who generally work outside of specialized academic settings というものです。今後こうしたものとしてパブリックヒストリーという言葉がもちいられていくかは、これからの IFPH における議論や、今年の後半に相次いで刊行される予定の著作、論文集などによって定められていくと思いますが、おそらくもう少し広い意味でこの言葉は使用されていくはずです。
自分はすでに記したことがあると思いますが、パブリッククヒストリーを、history among the public, history by the public と history to the public, history for the public とまずは考えています。こう考えると、人々の日常文化にある歴史、オーラルな伝承や、習俗的な文化、あるいは映画や、ゲームなどの知識をもとにした歴史は前者に、一方で歴史教育や博物館は後者に属することになります。しかし、そのさいにこの二つを過度に二分しない方がいいでしょう。両者にはレシプロカルな関係があると考えた方がよいからですi。たとえば映画には作品としては、history to the public, history for the public という面があリます。
もう一つ、パブリックヒストリーには、public history in the past と public history in the contemporary age という整理の仕方があります。前者は民俗学や人類学の手法を取り入れながら、過去のパブリックな空間にあった歴史を考えていくものです。後者は現在的なパブリックな文化空間に様々な媒体によって存在している歴史、その中には映画やゲームや漫画などを媒体とした歴史も含まれますが、そうした歴史のあり方を考えていくものです。
これらと重なると言えば重なる、異なると言えば異なりますが、パブリックヒストリーの範疇化としてもう一つのわかりやすい方法は、history in academic place との対比で、history in public place を取り上げるという方法です。このアプローチは『開かれた歴史』のなかで試論的に試みられています。
自分はすでに記したことがあると思いますが、パブリッククヒストリーを、history among the public, history by the public と history to the public, history for the public とまずは考えています。こう考えると、人々の日常文化にある歴史、オーラルな伝承や、習俗的な文化、あるいは映画や、ゲームなどの知識をもとにした歴史は前者に、一方で歴史教育や博物館は後者に属することになります。しかし、そのさいにこの二つを過度に二分しない方がいいでしょう。両者にはレシプロカルな関係があると考えた方がよいからですi。たとえば映画には作品としては、history to the public, history for the public という面があリます。
もう一つ、パブリックヒストリーには、public history in the past と public history in the contemporary age という整理の仕方があります。前者は民俗学や人類学の手法を取り入れながら、過去のパブリックな空間にあった歴史を考えていくものです。後者は現在的なパブリックな文化空間に様々な媒体によって存在している歴史、その中には映画やゲームや漫画などを媒体とした歴史も含まれますが、そうした歴史のあり方を考えていくものです。
これらと重なると言えば重なる、異なると言えば異なりますが、パブリックヒストリーの範疇化としてもう一つのわかりやすい方法は、history in academic place との対比で、history in public place を取り上げるという方法です。このアプローチは『開かれた歴史』のなかで試論的に試みられています。
by pastandhistories
| 2017-06-19 12:50
|
Trackback
|
Comments(0)
カテゴリ
全体未分類
以前の記事
2024年 03月2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 11月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 06月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 07月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 01月
フォロー中のブログ
最新のコメント
恐れ入ります。いつも勉強.. |
by とくはら at 14:37 |
『思想』の3月号ですか。.. |
by 川島祐一 at 23:39 |
先生は、「「民主主義」擁.. |
by 伊豆川 at 19:57 |
先生は、「歴史が科学であ.. |
by 伊豆川 at 17:18 |
セミナーで配布・訳読され.. |
by 伊豆川 at 14:44 |
私も今回のセミナーに参加.. |
by 伊豆川 at 18:55 |
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
アームチェアー「パブリックヒ.. |
at 2024-03-17 21:04 |
MFSC |
at 2024-03-11 10:43 |
何を問うのか |
at 2024-03-01 10:45 |
待ってろ、辰史 |
at 2024-02-27 08:46 |
低関心化 |
at 2024-02-26 09:37 |